資金繰りが楽になる支払い条件と手形利用法
支払い条件
支払条件で資金繰りが、かなりかわります。当たり前のことのように思っても、以下のことはしっかりと頭に入れておいてください。
- 仕入代金などの支払条件は、支払期日が遅いほど資金繰りが楽になる
- 支払手形を使うと、さらに楽になる
- 支払期日まで、相手から無利息で資金調達しているのと同じ効果がある
支払い時期 | |||||
自社にとって | わるい | ・即現金 | ・・・ | 仕入れと同時 | |
・月末締め翌月末現金 | ・・・ | 翌月末 | |||
よい | ・月末締め翌月末サイト3ヶ月手形 | ・・・ | 4ヶ月後 |
支払条件のちがいによる資金(例)
自社の信用力によって、支払い条件は異なります。支払い条件を良い条件にすることによって、以下のように、余裕資金が生まれ、資金繰りが楽になります。 反対に、企業間信用がなくなり、手形が使えなくなったりすれば、より多くの資金が必要になり大変なことになってしまいます
月仕入れ額2000万円の場合で、月末シメ翌月末払を基準に考え比較すると、以下のように余裕資金が増加します
- 20日シメ 翌月末払
・・・ 約700万円の仕入資金の余裕 - 月末シメ 翌々月末払
・・・ 約2000万円の仕入資金の余裕 - 月末シメ 翌月末サイト3ヶ月手形
・・・ 約6000万円の仕入資金の余裕
手形を利用した支払い
支払手形は、ほどほどに。
支払い手形を利用することは、実際の支払い期日を延ばすことになり、資金繰りが楽になることは確かですが、手形の支払期日は、待ってくれません。以下のようなリスクもあることを念頭に入れ、手形の利用はほどほどにしましょう。
- 期日に決済資金がなければ、即不渡り
- 6ヶ月以内に2度不渡りを出せば、銀行取引停止処分
=事実上の倒産
・2年間当座勘定取引不能
・既存借入一括返済
・2年間新規借入不能
ジャンプ
ジャンプとは、支払手形の期日を延長することです。基本的には支払手形は期日延長はできません。それを、お願いして延長するわけですから、ジャンプできたとしても相手から信用されなくなり、その後の取引に影響してくることは必至です。
こういったことを避けるためにも、手形は、3ヶ月~6ヶ月の期間で出しているケースが多いので、少なくとも3ヶ月先までの資金繰り表は、日次で作成するとよいでしょう。そして、支払手形を利用するには、厳しく資金管理と手形管理をすることが必要です。
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