支払と回収の期日調整 -資金繰りの6ポイント
支払(仕入)と回収(売上)の期日調整で資金繰りを良くする
回収が集中する日のあとに支払日を決めることで、資金調達の必要がなくなります。
これを間違えたり、常に回収日より先に支払日があると、どうしても、資金調達が必要になります。売上回収金をその月の仕入支払に使えるように調整しましょう。
在庫調整による資金繰り
『作りすぎのムダ』を排除し、在庫切れをおこさない程度の適正な在庫量を定め、生産をとどめたり、材料仕入れから製品販売までの時間短縮することで、資金繰りを良好な状態に保てるようにしましょう。
在庫は、販売されてはじめて資金にかえります。在庫に投じた資金をできる限り早く回収することが重要です。すべての製品の管理が難しければ、よく出る製品だけでも、販売予測と在庫管理をすることが大切になります。
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パレートの法則 売上累計8割を占める製品群の管理をきっちりする!
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だいたい2割の製品管理ですむ。
在庫を持つデメリット
- 借入れをおこしている場合は、金利の発生
- 在庫保管の倉庫家賃や管理費、保険(毀損リスク)
- 流行、技術進化による在庫商品の陳腐化、無価値化
在庫を持つメリット
- 販売機会を逃さずにすむ
- 厳しい在庫管理が必要
- 仕入先の選定も(在庫保有時間を短くすることができる。)
→ほしいときにほしいものがすぐスグ手に入るところがよいでしょう
銀行が資金繰りをジャマする場合
銀行協力を求められる場合
・定期預金
・決算まぎわの借入・預金
定期預金をし、融資を受けるということは、定期預金をするために借入しているようなもので、利息の支払損が大きいです。
実行金利=(支払利息-預金利息)÷(借入残高-預金残高)
定期を使いたいときは、銀行は借入を相殺して使わせてくれません。定期預金分は、資金とよべないものになっている場合があります。というか、ほとんどの場合、困ったときに有効利用できないので、かなりお金が余って困っている会社以外は定期預金はNGです!
人件費の支払タイミング
人件費は、経費の中でも、とても大きな割合を占めます。
- 仕入代金支払との違いは
毎月支払額が固定されており、支払計画をたてやすい
毎月支払が発生する
支払を待ってもらえない - 人件費支払いのタイミング
売掛金入金日の直後にするのが理想 - 能力給の付与タイミング
会社の利益に貢献した月や翌月ではなく、その売上が回収できるときまでを評価対象とする - 賞与の付与
業績と会社の資金繰りバランスを考えて支給
諸経費と節税と資金繰り
諸経費の支払タイミング
遅ければ遅いほどよいが、相手から信用されなくなる場合はNG
諸経費の額
本来、金額は少なければ少ないほどよい。
でも節税のことを考えると、、
・課税所得から控除できる経費を使う
・固定資産扱いにならないように、1年未満の使用期間のもの又は10万円未満(資本金1億以下で青色申告なら30万未満まで)
節税のことだけ考えると資金繰りが苦しくなるので、節税より資金繰りを優先しましょう!
リース契約で資金繰り
設備投資の資金は通常は、金融機関から資金調達します。しかし、金融機関は、設備投資として認めたがらないです。けっこうな額が必要になるものに、リース契約を活用します。
リースのメリット
- 資金調達しなくてすむ
- 契約が簡単(審査が簡易)
- 契約時の金利でリース料が設定されているため、金利変動の影響をうけない(金利上昇の心配無用)
- 短期リースで設備の陳腐を防げる
- 法定耐用年数よりリース期間を短くできるので償却が早い
リースのデメリット
- 所有権がリース会社にある
- 中途解約できない(悪徳業者に騙されてのリース契約は中途解約可能)
- リース契約終了後も利用すると再リース料の負担がある
- 保守管理義務
- 購入より割高
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