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就業規則作成変更時によくある質問 Q&A
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- 就業規則を労働基準監督署には届出しますが、社員には一切見せたくありません。それでもこの就業規則に沿って懲戒等行ってもよいでしょうか?
>>1の答え - 社員の懲戒処分をきちんとできるような就業規則にしたいのですが、ひとつひとつを具体的に記載しなければならないのでしょうか?
>>2の答え - 就業規則を作成したら、労働者の代表が反対意見を言ってきて、意見書を提出してきません。反対されている箇所は修正しないといけないでしょうか?
>>3の答え - パートタイム用就業規則を作成した場合、意見書をもらう労働者の代表というのは、パートタイム労働者の代表ということになりますか?
>>4の答え - 労働基準法は今の時代にそぐわない気がします。会社が潰れない程度に、少々就業規則を厳しく(労働基準法より条件を悪く)することはできないでしょうか?
>>5の答え
1 就業規則を社員に見せたくない!
就業規則を労働基準監督署には届出しますが、社員には一切見せたくありません。それでもこの就業規則に沿って懲戒等行ってもよいでしょうか?
必ず周知するようにしてください。その上で、処分等行うようにしてください。就業規則は、労働基準法106条第1項で社員に周知させなければならないとされています(違反すると30万円以下の罰金もありえます)。
また、平成15年10月10日最高裁判決においても、『就業規則は「周知」することで効力が発生する』とされています。もちろん、労働基準監督署に届出ることも必要です。 >>就業規則周知義務
2 就業規則で懲戒処分するには?
社員の懲戒処分をきちんとできるような就業規則にしたいのですが、ひとつひとつを具体的に記載しなければならないのでしょうか?
はい。昭和54年10月30日最高裁判例でも、社員に対して懲戒処分を行う場合は、就業規則にあらかじめ懲戒の種類と、その理由を定めておかなければならない。と、しています。
不良社員に懲戒処分を与えたり、会社を守ることができる就業規則を作成するためには、あらゆる場合を想定する必要があります。厳しい就業規則は、まじめな社員のモチベーションを上げ、会社を守ります。そういう意味では就業規則作成義務のない会社でも就業規則を作成することは大きな意味がありますね。
懲戒には、戒告・減給・出勤停止・降格・(諭旨)懲戒解雇がありますので、どの処分をどんなときにするのか、それぞれ明確にしておく必要があります。
3 就業規則作成・変更に反対されたら?
就業規則を作成したら、労働者の代表が反対意見を言ってきて、意見書を提出してきません。反対されている箇所は修正しないといけないでしょうか?
就業規則の作成や変更をする場合、労働者の代表の意見を聴かなければなりません。 「意見を聴く」ということは、「同意してもらう」ということではありませんので、反対意見だからということで修正しなければならないということではありません。それから、労働者代表が意見書を提出してこなかったとしても、客観的に意見を聞いたことが疎明できれば、意見書がなくても届出をすることは可能です。 >>就業規則の意見書
4 パートタイム就業規則の意見書は誰に?
パートタイム用就業規則を作成した場合、意見書をもらう労働者の代表というのは、パートタイム労働者の代表ということになりますか?
法律どおり、全体の労働者の代表者の意見を聞くことでかまいませんが、パートタイム労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)では、「短時間労働者の過半数を代表すると認められる者の意見を聞くようにするよう務めるものとする」とありますので、なるべくなら、パートタイム労働者の代表者から意見を聞くようにしましょう。
5 労働基準法より厳しい就業規則を作りたい
労働基準法は今の時代にそぐわない気がします。会社が潰れない程度に、少々就業規則を厳しく(労働基準法より条件を悪く)することはできないでしょうか?
無理です。もし、法律よりも労働者にとって厳しい内容のものが盛り込まれていれば、その部分については無効となり、法律の基準が適用されます。労働基準監督署への届出の時点では、問題なく受理されますが、就業規則の効力としては、該当条項は無効になります。
>>就業規則の効力
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