利益率で収益性の分析 利益率計算
〜収益性の財務分析(経営分析)-損益計算書
1.粗利益率
会社が効率よく儲けているかを判断する数値です。
粗利益率=粗利益÷売上高×100
粗利益率が高いほど効率的に儲けている、低ければあまり儲けていない(効率が悪い)ということになります。
但し、粗利益率は単年で見ても意味がなく、前期と比べて増えているか減っているか、同業他社と比べてどの程度の水準にあるのかを検証して見る必要があります。
※以下は、主な業界の平均粗利率です。
- 飲食店
レストラン61.4%、そば店66.5%、寿司店52.9%、喫茶店73.6%、料亭51.0%、中華料理67.7% - 小売業
スーパー21.8%、コンビニ26.4%、婦人子供服37.4%、自動車販売26.4%、鮮魚33.6%、パン製造小売57.2%、花55.0%、化粧品46.7%、酒23.7% - サービス業
クリーニング62.4%、美容業57.1%、産廃処理55.1%、旅行業54.0%、物品賃貸業49.2% - 製造業
食料品製造29.7%、鉄鋼19.5%、金属製品25.1%、一般機械27.4%、電気機械20.8%、輸送用機械17.8%、精密機械24.1%
2.営業利益率
会社の本業で儲けているのかを判断する数値です。
営業利益率=営業利益÷売上高×100
営業利益率が高いと、営業活動の収益性が高い、営業利益率が低いと営業活動の収益性が低いということになります。
つまり、本業の儲け(粗利益からさまざまな経費を差し引いたもの)が効率のいい儲けなのか、会社の事業に対して適正なのかどうかを判断することができます。
同業種の平均値と比較することで、適正な儲けをあげているのか判断をします。
期の営業利益率が増加していれば、経費などが減っている証拠で経営が健全になってきたと判断できます。
逆に、減少していれば経費などが増えていることになりコスト削減がうまくいっていないと判断できます。
3.経常利益率
会社が実際どれくらい儲けているのかを判断する数値です。
経常利益率=経常利益÷売上高×100
経常的に発生する利益が売上のどれくらいにあたるのかを見る指標です。
経常利益率が高いと企業の収益性が高い、経常利益率が低いと企業の収益性が低いということになります
4.総資本経常利益率
会社の収益力はどうかを判断する数値です。
総資本経常利益率=経常利益÷総資本×100
会社の総資本(総資産)がどれだけの経常利益を生み出しているかを知る指標です。
総資本経常利益率が高いと資本を効率よく運用している、総資本経常利益率が低いと資本を効率よく運用していないということになります。
経常利益が大きいほど経常利益率は増加するので、会社の実力を示す経常利益は大きければ大きいほどいいということになります。
-貸借対照表による財務分析-
-損益計算書による財務分析-
粗利率・営業利益率・経常利益率・総資本経常利益率
(利益率で収益性分析)
棚卸資産回転率・売上債権回転率・総資本回転率
(効率的に運営されているか生産性分析)
営業キャッシュフローマージン・営業キャッシュフロー当期純利益率
(会社の収益性〜営業キャッシュフロー能力を分析)
流動負債比率・長期負債比率・利息支払額倍率
(会社の安全性〜営業キャッシュフローと負債比率で支払能力を分析)
営業キャッシュフロ−対投資キャッシュフロ−比率
(安全な投資を行なっているか)
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