同族会社・非同族の同族会社・特殊支配同族会社とは?
同族会社とは?
同族会社とは?
株主とその同族関係者(株主等と特殊な関係にある個人や法人)をグループとし、上位3グループが保有する株式・議決権などの合計額・数が、その会社の発行済株式(自己株式を除く)等の総数の50%を超える会社のこと
※合資会社、合名会社、合同会社である持分会社の場合は、出資した社員数割合で判断する
同族会社かどうか判定するには・・・
1.上位3位のグループで持株割合が50%を超えたら同族会社
2.上位3位のグループで以下の議決権基準のいづれかひとつでも、議決権割合が50%を超えたら、同族会社
- 事業の全部もしくは重要な部分の譲渡、解散、継続、合併、分割、株式交換、株式移転または現物出資に関する決議にかかる議決権
- 役員の選任及び解任に関する決議にかかる議決権
- 役員の報酬、賞与、そのほかの職務執行の対価として会社が供与する財産上の利益に関する事項についての決議にかかる議決権
- 剰余金の配当または利益の配当に関する決議にかかる議決権
非同族の同族会社とは?
非同族の同族会社とは、上記1.の判定で同族会社と判定された会社のうち、上位3グループの中に同族会社ではない法人がある場合で、その法人を除いて判定すると同族会社とならない会社のことを「非同族の同族会社」と呼びます。
例えば、非同族会社である持株会社に全株式を保有されているホールディング形態の会社が、これにあたります。
※非同族の同族会社は留保金課税がかかりません
特殊支配同族会社とは?
特殊支配同族会社とは、同族会社の中でも特にひとつのグループの占める割合が大きい会社のことです。特殊支配同族会社かどうかの判断基準は以下のとおりで、どちらの要件にも該当する同族会社をいいます。
要件1
同族会社の業務主宰役員グループの、その同族会社の持ち株割合などが90%以上であること
業務主宰役員とは?
実態として、会社の経営に一番中心的に関わり、常務に従事しているひとりの役員のことです。誰が業務主宰役員かということは、役員給与の額や経営実権・意思決定が誰にあるのか、なども判断材料にされ、それが取締役ではない法人税法上のみなし役員でもよいのです。
業務主宰役員グループとは?
業務主宰役員および、業務主宰役員と以下の特殊関係にある者のこと
- 親族
- 事実上婚姻関係と同様の事情にある者
- 使用人
- 業務主宰役員からの金銭で生計を維持している者
- 上記2~4の者と生計を一にする親族
- これらの者が同族会社を支配している場合のその同族会社
持株割合などが90%以上とは?
- その同族会社の発行済株式総数または総額の90%以上を保有している
- その同族会社の議決権基準のいづれかひとつでも、議決権割合が90%以上ある
- 合資会社、合計会社、合同会社である場合は、社員総数の90%以上を占めている
要件2
同族会社の業務主宰役員と、常務に従事する業務主宰役員関連者の合計人数が、常務に従事する役員総数の過半数を占めること
常務に従事する役員とは?
会社の経営に関する業務を役員として実質的に日常継続的に遂行している人です。登記上の役員でなくても、法人税法上のみなし役員や使用人給与より役員給与のほうが多い使用人兼務役員にも常務に従事する役員になります。名前だけの役員や監査役・会計参与などは該当しません。