財務戦略入門〜はじめに〜
はじめに
今回から、世の中に流通しているようで流通していない「財務のお話」をします。
私自身、会計事務所に勤めていた14年前、「だめだこりゃ」と思ったので、外に活路を見いだしました。「だめだこりゃ」と思った理由とは、会計事務所が
「経理のスピードコンテスト」
になっていることです。
あなたはこう思うかもしれません。
「経理のスピードコンテスト、会計事務所ならあたりまえだろ!」
「仕事はスピードがあって当たり前だ」
しかし、経理のスピードコンテストでは、事務所の当面の収益が上がりますが、顧客に必要な大事な業務が抜け落ちているのです。
自分が顧問先の社長の立場だとしたら、どうでしょうか?
「税理士には、財務の相談に広く応じてもらいたい。」と考えませんか?
そうです。ここに市場のゆがみがあります。お客さんの要望と会計事務所の収益基盤には、「資格」という参入障壁があるので、 ズレがあっても許されてきたのです。
しかし、会計事務所の収益基盤が根本的に変わります。 キーワードは、「ブロードバンド化」です。
ブロードバンド化が会計人に変革を強制する
経理のスピードコンテストが、終焉を迎えることは、はっきりしています。 どういうことかというと、経理処理代行のセンターの出現です。
「経理処理代行なんて、もうあるだろ」
あなたは、そう思うかもしれませんね。しかし、今回は、今までの内容と変わっています。 なぜなら、ネットワークのトラフィックが太く早くなり、遠隔地とのコミュニケーションが、簡単になってきているのです。極めて経理処理の集中処理ができやすい環境が整っています。
その流れを生かす技術も揃ってきているので、経理処理は非常に利幅の薄い商売になります。
ということで、これからは、税理士や会計士であっても、会計や経理、つまり単純に監査や税務申告といった業務では、生き抜くことのできない時代になっているのです。
税理士ならではの「強み」を生かす方法
税理士の強みは、税金というキャッシュアウトに直面した業務をしていることにあります。言い換えるなら、いつでも経理や税務申告のスピードコンテストから、お客さんのニーズのある資金繰りを研究し、生かすことができるのです。
それだけではありません。お客さんのニーズのある資金繰りを把握しているのなら、あらかじめ、
「社長の会社のお金は、今後はこのように推移しますので、対策を立ててはいかがでしょうか?たとえば……」と、あらかじめ先取りして提案することができるのです。
「税理士はだれでもやっているのではないの?」 と思われるかもしれません。
いえいえ、そのような税理士は実はごくわずかです。 逆に言うと、気づいて研鑽さえすれば、あなたもそのわずかになれるのです。 また、研鑽していく上で、どうしても乗り越えられない「壁」があります。その壁についても、この連載でお話をしたいと思います。
それでは、会計知識を活用した財務戦略をスタートします。


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