国民生活事業とは？融資種類一覧-日本政策金融公庫
国民生活事業とは？
国民生活事業とは？
国民生活事業では、小企業の方々への小口事業資金融資をはじめ、子供の教育資金融資、恩給や共済年金などを担保とする融資など国民生活に密着した幅広い融資を行っています。
融資額の平均は約700万円、融資限度額は7200万円です。
事業への融資の種類
事業資金融資は、以下のようなものがあります。
- 創業融資
開業から５年以内の方も対象 - 第二創業融資、既存事業のための融資
ステップアップのための設備資金融資など - 社会貢献・環境対策の促進・少子高齢化への対応に関する融資
- 企業再生・事業承継のための資金融資
また、恩給や共済年金などを担保とする融資は住宅資金などだけでなく、事業資金としても融資を受けることができます。
- 恩給・共済年金担保融資
融資の審査基準
自己資金の額
開業資金であれば、事業を始めるためにどれだけの資金を用意してあるかをみられます。自己資金が少ないと計画性の欠如ともとられかねませんし、本気で事業に取り組む姿勢が低いともとられてしまいます。自己資金は多ければ多いほど印象は良くなります。
自己資金とは、融資を申請する時点での預金の残高です。
ただし、一時的にどこからかお金を借りてきて自分の口座に入金し、その通帳を見せた後でお金を引き出すいわゆる『見せ金』は厳禁です。融資担当者は、口座に入っているお金が不自然なものかどうかはすぐに見抜きます。
また、資本金を自己資金と判断してくれる場合もありますので、設立後に設備投資した機械や備品などの領収書は絶対にとっておきましょう。
事業計画書の内容
現実可能で、いかに利益が出るような事業計画をまとめられるか、融資担当者に自社をアピールできるかを考え、まとめましょう。計画を裏付ける資料等があれば添付しましょう。
事業主（経営者）の資質
必ず事業主と面談をしてから融資を行います。
事業主が、事業計画書に書かれているような利益を出せる資質を持っている人間か、返済をきちんとしてくれる人間かを見ているのです。
事業計画書に書ききれなかったことは、ここでアピールするチャンスでもあります。
保証人や担保
保証人や担保があれば、そしてそれが信用力の高い人物や担保価値の高いものであるほど融資は受けやすくなります。
しかし、保証人や担保がなくても融資は受けることができます。もちろん保証人や担保がある場合に比べてハードルは高くなります。
申請の注意点 資本金の融資は対象外、法人の場合は設立後に
国金は、事業資金を融資する機関ですので、開業資金は融資しますが、資本金の払込みのための資金の融資はしません。
また、法人として融資を受ける場合、開業資金の融資を申し込むには、先に会社の設立登記を済ませておかなければなりません。
許認可が必要な事業の場合は、許認可を受けてから融資の申し込みをしなければなりません。
しかし、会社設立後では貰えない助成金もあります。
助成金の受給要件に該当している場合には、まず助成金の申請をし、その後に会社の設立をし、そして日本政策金融公庫国民生活事業に融資の申請をするという順序を踏む必要があるのです。
少しややこしいですが、これは絶対に押さえておくポイントです。
創業時・開業直後に受けたい開業資金など一覧
- 新規開業資金（新企業育成貸付）
新たに事業を始める方や事業開始後おおむね５年以内のほとんどの業種が対象（ただし、金融業、投機的事業、一部の遊興娯楽業等の業種は不可）。
融資上限 ７２００万円（運転資金４８００万円） - 女性、若者／シニア起業家資金（新企業育成貸付）
女性または30歳未満か55歳以上の、事業開始後おおむね５年以内の方が対象
融資上限７，２００万円（うち運転資金４，８００万円以内） - 再チャレンジ支援融資（再挑戦支援資金）
廃業歴等のある方が、新たに事業を始める方または事業開始後おおむね５年以内の場合が対象
融資上限 ２０００万円 - 食品貸付（新規開業支援設備資金）
食料品小売業、食品製造小売業、総合食料品小売業（スーパー、コンビニエンスなど）花き小売業を営む方が対象
店舗の新築･増改築、機械設備の導入、フランチャイズへの加盟
融資上限 ７２００万円 - 生活衛生貸付
店舗取得、機械購入、入居保証金、仕入れ、諸支払いなど
飲食店営業、食肉販売業、理容業、美容業、旅館業、浴場業、クリーニング業などを営む方が対象 - 新創業融資制度
新たに事業を始める方や事業を開始して間もない方（事業開始後税務申告を２期終えていない）が無担保・無保証人で利用できる。ただし、創業資金の３分の１以上の自己資金が必要。融資上限は１０００万円
既に事業を営んでいるつなぎ融資など一覧
- 普通貸付
長期、固定金利で使途多様な貸付 - 新事業活動促進資金
経営多角化、事業転換などにより、第二創業を図る時に利用できる - 経営改善貸付
商工会議所や商工会などの経営指導を受けている小企業者等が、経営改善に必要な資金を無担保・無保証人で利用できる制度 - 特別貸付・災害貸付
特定の政策目的に沿って設けられており、計画の内容や商売の状況等に応じて利用できる制度 - 経済対策による融資制度
厳しい経営環境にある中小企業のために、経営の安定を支援することを目的とした「セーフティネット貸付」など経済対策による各種融資制度 - 第三者保証人等を不要とする融資
経営者や家族の方などの保証による融資を希望の場合、第三者の保証や担保（不動産、有価証券等）などの提供を不要とする融資
４８００万円以内。税務申告を2期以上行っており、所得税等を完納していることなど条件があります。
社会貢献・環境対策・高齢化融資一覧
- 地域活性化・雇用促進資金（企業活力強化貸付）
地域経済の活性化や雇用の促進を行うための融資 - 環境・エネルギー対策資金（環境・エネルギー対策貸付）
非化石エネルギーの導入、省エネルギーの促進ならびに公害防止および再生資源の有効利用などの環境対策の促進を図るための融資 - 社会環境対応施設整備資金（環境・エネルギー対策貸付）
高齢者や障害者の方などが容易に利用できるバス・タクシーなどの整備を行うための融資
企業再生・事業承継
企業再建・事業承継支援資金（企業再生貸付）
企業の再建を図る・事業を承継するための融資
利用の条件
- 企業再建関連
中小企業再生支援協議会または株式会社整理回収機構（ＲＣＣ）の関与のもとで企業の再建を図る方 - 第二会社方式再建関連
産業活力再生特別措置法に基づく認定（変更認定を含む。）を受けた中小企業承継事業再生計画に従って事業の再生を図る方 - レイターＤＩＰ関連
民事再生法に基づく再生計画の認可などを受けた方 - 事業承継関連
- 安定的な経営権の確保により、事業の継続を図る方であって、次のいずれかに該当する方 親族内に後継者が不在であるなどにより事業継続が困難となっている方から事業の譲渡、株式の譲渡、合併などにより事業を承継する方 株主の方などから自己株式および事業用資産の取得などを行う法人 事業用資産の取得などを行う個人事業主の後継者
- 「中小企業経営承継円滑化法」第１２条第１項第１号の規定に基づき認定を受けた中小企業者の代表者
資金の使いみち
- 上記「利用条件」の１から３までに該当する方が、企業の再建を図るうえで必要となる設備資金および運転資金
- 上記「利用条件」の４に該当する方が、事業承継を行うために必要な設備資金および運転資金（（２）に該当する方については、中小企業経営承継円滑化法施行規則第１４条に規定される資金に限ります。）
ご融資額
７,２００万円以内（うち運転資金４,８００万円以内）
恩給・共済年金担保融資
恩給・共済年金担保融資は、住宅などの資金や事業資金として幅広くご利用いただけます
利用の条件
- 恩給、共済年金、災害補償年金などを受けていらっしゃる方
資金の使いみち
- 住宅などの資金や事業資金にご利用いただけます
ご融資額
お一人につき２５０万円以内
ただし、恩給や共済年金などの年額の３年分以内になります
連帯保証人
一人以上
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